骨粗鬆症

骨粗鬆症とは

骨粗鬆症は、骨密度が低下し骨がスカスカになってしまうため骨折しやすくなる病気です。骨密度は20代でピークを迎えます。その後は、加齢や閉経などの影響を受け低下していきます。女性ホルモンの低下が影響するため骨粗鬆症は女性に多い疾患です。
骨粗鬆症に伴う高齢者の骨折は、寝たきりや要介護となる主な原因の一つです。自覚症状はなく、骨折してしまってからでは遅いので症状はなくても40歳代以降、骨粗鬆症検診を定期的に受けることが大切です。

骨の構造

  • 正常な骨構造
  • 骨粗鬆症の骨構造

骨量の変化

骨粗しょう症で骨折が起こりやすい部位

骨粗鬆症チェック項目

  • 身長が縮んできた(2cm以上)
  • 背中が丸くなってきた

などという方は、積極的に骨密度検査を行うことをお勧めします。

骨粗鬆症リスク項目

  • 高齢の方
  • 閉経前後の女性
  • 骨折の既往がある方
  • 骨粗鬆症リスクのある疾患や治療を行っている方
  • やせている方
  • ステロイド治療中の方
  • 関節リウマチ、糖尿病、甲状腺疾患、慢性腎臓病、COPDなど基礎疾患をお持ちの方

などに骨密度検査が勧められています。

骨粗鬆症の診断と治療

骨密度検査(DEXA法)という機械を使用して測定します。仰向けになって10分で撮影できます。寝ておくだけで検査ができる痛みのない検査です。

治療

  • 食事療法:バランスのとれた食事、カルシウム・ビタミンD摂取
  • 運動療法:規則的な運動
  • 生活習慣の改善:禁煙、過剰な飲酒をしない
  • 薬物治療:飲み薬、注射、点滴など

内科医による骨粗鬆症の早期診断

内科医は、骨粗鬆症の早期診断をするために骨粗鬆症になりやすい病気を持っている方に骨密度検査を勧めます。骨粗鬆症になりやすい病気があって骨粗鬆症になった場合、続発性骨粗鬆症といいます。原因として2型糖尿病や慢性腎臓病(CKD)、脂質異常症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、関節リウマチ、甲状腺機能亢進症などがあります。その他、表のような病気に罹患されている方は骨粗鬆症に注意が必要です。

続発性骨粗鬆症の原因

内分泌性
原発性副甲状腺機能亢進症 甲状腺中毒症 性腺機能低下症 クッシング症候群
栄養性
胃切除後 神経性食思不振症 呼吸不良症候群 短腸症候群 ビタミンC欠乏症 ビタミンAまたはD過剰
薬物性
ステロイド 性ホルモン低下療法(乳がん、前立腺がんなど)
不動性
全身性(臥床安静、対麻痺、廃用症候群、宇宙飛行) 局所性(骨折による固定)
先天性
骨形成不全症 マルファン症候群
生活習慣病
2型糖尿病 慢性腎臓病(CKD) 脂質異常症 高血圧 慢性閉塞性肺疾患(COPD) アルコール多飲 不眠症
その他
関節リウマチ 重症肺疾患 認知症 サルコペニア/フレイル
類縁疾患
くる病・骨軟化症 多発性骨髄腫 悪性腫瘍骨転移 骨Paget病 繊維性骨異形成 強直性骨髄炎

OSTAについて

当クリニックは、骨粗鬆症の早期診断のためにOSTA (オスタ)という年齢と体重から簡便に骨粗鬆症のリスクがあるか見つけることができるツールを用いて骨密度検査が必要かどうか判断しています。当クリニック通院中でMeDaCaアプリをダウンロードしていただいている方には年に1回OSTAの結果を無料で送っています。骨粗鬆症検査はDEXA法(大腿骨頸部、腰椎)が正確かつ治療効果判定になります。定期的に骨密度をチェックし、いつまでも元気な骨を維持しましょう。